落ち着いている

締め切りまで何もしない

にわか雨

約束して会うこともあるけど、急に連絡がくることもある。


昨日の夜も、遅くに連絡があった。

彼は半分趣味みたいな半分仕事みたいなことをしていたようで、いつもの例のフレーズで、遠回しに会いたいと言った。


わたしに会いたいという時は、酔っぱらって良い気持ちのときか、猛烈に凹んでいるかのどちらかだけど、昨日は良い気持ちの続きだったんだと思う。


玄関のドアをあけると、鞄を逆さまに下げた彼が立っていた。ときどきこんなふうに子供みたいに振る舞うのは、反則だと思う。


話もそこそこにベッドに行き、2時間もすることをしていて、彼は眠かったのか酔い過ぎなのか飽きたのか、なかなか終わりがこなかった。


あまりに動いたので、私は汗をたくさんかいていた。一方の彼はあまり汗をかかない。いつも涼しい様子だ。最中になにを考えているのか、全くわからない。わからない彼と2時間もしていると、わたしもなにをしているのかわからなくなる瞬間があった。


終わったときにはもう次の日になっていたので、彼はすばやく着替えを済ませて帰っていった。玄関でキスをするときには、鞄はもう正しい方向に下げられていて、魔法の時間は終わってしまったんだと、少し残念な気持ちになった。