記憶をつづる
はじめて部屋にきたときのことをときどき思いだす。
何かの飲み会の帰り、飲み直そうとしたら目当てのお店がお休みしていて、
ちょうど私の家が近かったから、
コンビニでお酒を買って帰った。
よく考えたら私の部屋に来るのは3回目だったけど、それまでは知人や友人も一緒だったから、そのくらいの気軽さで部屋に呼んだ。
私も、たぶん彼もあんまりそういうつもりはなかったような気がする。
現に私は部屋に下着とか干しっぱなしだったし、緊張感はゼロだった。
酔っていた私はなんとなく彼の膝の上に足を乗せたり、膝の上に乗ったりした、ような気がする。
そのまま抱きついて、ずっとこうしたかったって言ったような気もする。
彼は、跡つけても大丈夫?って聞きながら首筋にキスをした。どきどきした。
そのあと、最後までして、彼は帰った、とおもう。酔っていたので詳細は不明だ。
彼はこの日のことをどんな風に覚えているんだろう。
いつか終わってしまうけど、忘れてほしくないなと思う。
私は忘れない。