新年に、私にと頼んでくれていたチーズとワインは、手違いで彼の家に届いてしまったようだった。
たまたま彼ではない人が受け取ったので、お正月に家族でおいしくいただいたとのこと。
大晦日は早めに寝たこと。
お年玉をあげたこと。
そんな他愛もないことをつらつら話してくれた。
久しぶりに会う気がしたけど、2週間も経っていなかった。そのくらい、頻繁に会っているのだな、と思った。
でも嬉しくて、ちょっと緊張していて、私は声が掠れそうになったりして、彼はじっと優しく話を聞いてくれた。
彼と話すのは本当に楽しい。
カウンターを選んでくれるのもいい。
正面に人がいるのは苦手だ。
お店の人と仲がよくて、私も仲間に入れてくれる。
私もこの年末年始の出来事をつらつらと話した。
そして、私の家で久々にした。
トリアングルの、砂漠を旅するシーンを思っていた。
とても満たされてしまった。本当に。ため息が出るほど、震えるほどに満たされた。
こうして引き戻されてしまう。
私は動けない。またしても困った年明けとなった。